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【完全版】北欧の雄・フィンランド留学の全て-オススメの理由、留学方法について〜ニッチな海外留学㉓〜


こんにちは。

今回は、北欧の中でも最も人気の高い旅行先で、特に日本人が愛してやまないフィンランドの留学について徹底的にお伝えしたいと思います。

フィンランドのイメージというと自然が先行しがちですが、留学先としてどこよりもフィンランドをオススメする理由と、どうやってフィンランドに留学するのか、徹底的に解説していきます。

 

初心者向けにも基礎情報から解説していますので、フィンランド留学の方法が知りたい方は“フィンランド留学のカタチ”からどうぞ。

 

フィンランドについて

まずは、留学先としてのフィンランドについて、様々な視点からお伝えしていきます。

国名 フィンランド共和国
公用語 フィンランド語、スウェーデン語
首都 ヘルシンキ
宗教 キリスト教:80%、その他、無宗教:20%
人口 約551万人(2018年)

 



フィンランドの位置

フィンランドはスウェーデンの隣国で、文字通り北欧の大きな国土を持つ国です。

鉄道が安いため、スウェーデンへの観光も比較的行きやすいのが特徴です。

フィンランドの観光

フィンランドは、日本人が毎年多く訪れる世界でも有名な観光地の一つです。

主な観光スポット、見どころとしては、

・オーロラを見ることができる

・本物のサンタクロースがいる

・水風呂が湖のサウナ

・独特のスタイルを持つ北欧雑貨

・日本人が大好きなムーミン谷

このあたりが特徴です。

なぜフィンランドに留学すべきなのか。

それでは、フィンランドに留学すべき理由をひとつずつ紐解いていきます。フィンランドはこんな国です。

世界一の教育システムを持つ国

フィンランドは、世界で最も優れた教育システムを持つことで知られており、様々な指標において世界一の称号を獲得しています。

決して人口が多いわけではなく、日々激しい学力競争にさらされているわけでもないフィンランドの教育がNo. 1だと言われる理由は、教育システムにあります。

フィンランドは、高校から普通学校と職業学校に分かれ、およそ半々くらいの割合でそれぞれの学校に進みます。
高校では、自分でカリキュラムを選択するなど、自由度が非常に高いのが特徴です。

また、教師の質も大きな要因です。フィンランドの教員は修士号の取得が必須となっており、自由度が高い生徒に対して深い知識を与えるのが目的です。

加えて、フィンランドでは複数の教科にまたがった「クロスカリキュラム」が導入されており、数学と理科、などのいくつかの科目の知識を合わせて解く問題について考えるなど、より実用性が高く高度な教育を受けています。

これらの要素は留学時にも影響するもので、フィンランドの大学へ留学した際も、教師の質、カリキュラムの自由度などは大きな恩恵を受けることができる部分になります。

生活の質が高い国

 

フィンランドは国民の幸福度においても世界一であるという統計があるほど、生活の充実度が高い国です。

フィンランドで生活する場合、月におよそ700ユーロ(日本円で約85,000円)程度かかると言われていますが、学生には食事や交通機関の費用等、何かと割引がきくため、これ以上に安く生活することが可能です。

また、シェアハウスなどを利用すれば、家賃は月に2万円から4万円程度でおさまります。

普段は散歩やジョギングで体を動かしたり、森やサウナに行って心を休めたりと、自由でのびのびした生活を送ることができます。

何かに囚われたり、こだわったりすることがないフィンランドの生活では、自分が学びたいことに集中し、質の高い生活を送ることができます。


海外で働く機会がある国

フィンランドは、世界でも有数の英語力が高い国で、世界で7位の英語力を持つと言われています。

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若者の90%近くが英語を話すとも言われているような国ですので、フィンランド語が話せなくてもグローバルな企業で働くこと機会を探しやすいのが特徴です。

また、大学では就職先のフォローが手厚いことや、週に25時間の就業が認められていることなど、比較的仕事を探したりすることがしやすい環境であることも、大きなメリットです。

ちなみにフィンランドでは、50%以上の学生がパートタイムで仕事をしているなど、学生の就業が当たり前の環境があります。

起業を推進する国

フィンランドは、その自由な教育制度のおかげもあり、ヨーロッパでも有数の起業大国です。

フィンランドにはStart up Permitというユーロ圏以外からの人々を対象とした許可制度があり、一定の条件を満たせばフィンランドでの起業が認められるというものです。

これはここ数年で始まったものですが、多くの応募が既にアジアを中心に出ていることからも、注目が集まっていることは間違いありません。

Business Finland-Start up permit
https://www.businessfinland.fi/en/do-business-with-finland/startup-in-finland/startup-permit/

また、フィンランドは法人税が20%と他の国に比べて安く、起業をしやすいのも特徴です。

こうした環境から、クリエイティブな人材がどんどんフィンランドに集まっているのが大きな魅力です。
フィンランドへの留学で、こうした環境から様々なつながりができることが期待できますね。

絶対に感動する、観光大国

そして、フィンランド留学の最も大きな理由になるかもしれません。

フィンランドは豊富な観光資源から、多くの人々が訪れる観光大国です。

先ほども簡単にご紹介しましたが、オーロラや森林、山などの自然を堪能するもよし、大好きなムーミン谷を何度も訪れるもよし、サウナで身も心もリフレッシュするもよし。

たまには北欧雑貨のショッピングに出かけて、お気に入りの品を長く大切に使うのも一つの楽しみです。

またフィンランドは年に数日、白夜(夜でも暗くならない日)が訪れます。

白夜には音楽祭やオールナイトウォーキングなどのイベントも行われ、楽しめること間違いなしです。

フィンランドはとにかく、やることが尽きません。

他の都市でも経験できることではなく、フィンランドでしかできない素敵な経験は、留学に来て本当に良かったと思わせてくれる瞬間になるでしょう。

フィンランドの観光情報についてもっと知りたい方は、フィンランド政府観光局のサイトを見てみてください。

フィンランド政府観光局公式サイト-Visitfinland-
https://www.visitfinland.com/ja/



フィンランド留学のカタチ

では、フィンランドへの留学には、どのような方法があるのか、いくつかご紹介します。

留学者について情報が集めにくいフィンランドですが、意外にもたくさんの留学のカタチがあります。

語学留学

フィンランドでは、もちろんフィンランド語の習得を目指すことができる語学学校が多数あります。

それに加えて、一部の学校では英語の授業も行なっています。
社会人向けの語学学校はこちらから検索できます。

Finnish courses
https://finnishcourses.fi

この他に大学でも、夏期講習として語学コースを開講している場合があります。

フィンランドの大学進学も合わせて考えている方は都市に合わせて語学学校を選んでいきましょう。

大学付属サマーコース

フィンランドの大学では学生の休暇中にサマーコースを行なっています。(6月下旬頃から8月)

このコースでは、大学で開講しているような専門知識についての授業を10日程度の日程から学ぶことができます。

短期の留学を目指している方は、こちらも検討してみると良いでしょう。

ヘルシンキ大学のサマーコースを例に見てみます。

ヘルシンキ大学は8月4日から20日までを2020年度のサマーコース期間としており、2020年2月までに申し込みをした場合には学費の割引が受けられます。

コースはビジネス関係等様々で、大学で受けられるような授業が開講されています。

学費は17日間で900€から1400€となっています。
授業は英語のみのコースもあります。英語力の証明書類の提出は必要ありませんが、授業についていけるレベルの英語力は必要です。

その他、志望動機書が出願に必要です。
ヘルシンキ大学について気になる方は下記をごらんください。

Helsinki Summer School
https://apply.helsinkisummerschool.fi

サマースクールのまとめサイトも英語であるようですが、2020年度夏版はまだサイトがオープンしていないようです。

大学留学

フィンランドには、普通大学として13の大学が存在し、英語で開講されているコースも多数存在します。

大学正規留学

フィンランド語、スウェーデン語で大学の講義を受けることに不安がある方や、英語での大学院留学などを目指す方も、フィンランドの大学に応募が可能です。

応募要件として、当然英語力の提示が必要になりますが、だいたい以下の範囲が相場になります。

IELTS:6.0~6.5

TOEFL:74~92

以下のサイトにフィンランドの英語で受講できる大学の情報が掲載されていますので活用してください。

Study.EU(English)
https://www.study.eu/article/guide-how-to-study-in-finland-in-english

Studyinfo
https://studyinfo.fi/wp2/en/

また、フィンランド語もしくはスウェーデン語となる基本的な大学の情報については、以下のサイトから検索が可能です。

Study in Finland
https://www.studyinfinland.fi

短期大学留学(Free mover)

ヨーロッパの大学ではFree moverという制度があり、日本の高等教育期間に所属する人は2ヶ月から1学年分ほど、希望する大学に応募することで留学が可能です。

フィンランドでは、インターン等もFree mover制度の対象となっています。所属する大学・大学院が提携していない場合でも留学が可能な素晴らしい制度です。

こちらもヘルシンキ大学を例に見てみましょう。

期間は9月から5月末の1学年の期間を最大とし、4月15日までの申し込みで長期の留学が可能です。

必要な語学力としては、スウェーデン語、フィンランド語、英語のいずれかにおいて(受講する学部に合わせて)、CEFRで定めるB2レベルを必要とします。
これは英語の場合、IELTS6.0、TOEFL iBT79以上となっています。

また、Motivation Letter(志望動機書)およびPreliminary Learning Agreement(自分が所属する大学に問い合わせ、ヘルシンキ大学との学位提携のサインをもらう)の提出が必要になります。

自分で手続きが必要ですが、1学年分の長期留学をフィンランドで行えるのは魅力的です。

インターンシップ

フィンランドはご存知のとおり英語話者が多い国であり、インターンの可能性も広がっています。

大学生、大学院生のインターン

フィンランドでは、現在大学に所属している人などがフィンランドでインターンができる仕組みがあります。

大学でフィンランド語かスウェーデン語を学んでいる人や、専攻分野がインターンシップの仕事内容とマッチしている場合は、ビザの発行においても有利になります。

以下のサイトに必要条件や手続き方法が記載されています。

Finnish Immigration Service-Residence permit
https://migri.fi/en/internship

社会人のインターン

社会人のフィンランドでのインターンは、就職に近い形になることから、学生のインターンに比べ難易度が上がります。

インターンは直接企業に応募することも可能ですし、SNS等を使って求人を探したり、オファーをもらうこともできます。

LinkedInという、仕事をしている/探している人向けのSNSが欧米ではよく使われており、最近では大学の担当者もLinkedInのメールアドレスを問い合わせ用のアドレスで使っていたりします。

私もこのアプリを使って、実際に海外の企業からオファーをもらったり、求人を探した経験がありますが、繋がりが作りやすく、Facebookよりも個人的にはおすすめです。

LinkedIn
https://www.linkedin.com
(スマホ向けアプリの方が使いやすいです)

ワーキングホリデー

フィンランドは2019年12月現在、日本とのワーキングホリデー提携をしていないため、現状はワーホリでの渡航はできません。

現在協議中との話もありますので、締結完了を待ちたいところです。

フィンランド留学の手続きに関して

それでは、フィンランド留学の手続き関係について簡単にみていきます。

滞在ビザについて

フィンランドはEU加盟国で、シェンゲン協定によってEU国内の自由な行き来が認められていると共に、他の協定加盟国と同様に90日以内であればビザなしでの滞在が可能です。
(協定加盟国での滞在の合計日数が90日以内)

ただし、事前に90日以上の滞在の予定がある場合は渡航前にビザを発行する必要があるので注意が必要です。

ビザの取得に関するルールは、滞在の目的によって細かく分かれています。

ご自身の滞在の仕方に合わせて、以下サイトを確認してみてください。

Finnish Immigration Service-Residence Permit
https://migri.fi/en/residence-permit

大学の応募手続きについて

大学への留学については、基本的に各大学が決めた必要書類を提出することになり大学によって異なるため、大学のホームページをよく確認してください

多くの場合は、
・在学(卒業)証明書
・成績証明書
・CV(履歴書)

・Motivation Letter(志望動機書)
・銀行の預金残高証明書
・IELTSやTOEFL等の語学試験の証明書
などが必要書類となります。

書類の作成には思っているより時間がかかりますが、他の大学への応募の際も使えるものなので早めに動いておきましょう。
(残高証明書は直近何ヶ月以内のもの、などの決まりがあったりするので発行日に注意)

まとめ

フィンランドについてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか。

フィンランドは観光で人々を魅了するだけでなく、教育の土地としても有名です。

もし留学先に迷っているなら、フィンランドもぜひ選択肢に入れてみてください。

あなたも、フィンランドで一生の思い出になる素敵な留学をしてみませんか。