「英語は世界の共通言語」
Education Firstが公開しているEF EPIをもとに非英語圏の英語力ランキングをご紹介します!
最新の英語力指数が2019年11月5日にEFより発表されました!
英語に苦手意識を持つ人が多い日本は何位にランクインしているのでしょうか?
なぜ私たち日本人は英語を何年も勉強しているのにもかかわらず、いつまで経っても使えるようにならないのでしょうか?
もくじ
英語話者の人口
英語が世界中で使われている言語だというイメージは皆さんお持ちだと思います
英語話者の人口はずばり、約15億人!(データソースにより多少ばらつきがあります)
2019年現在、世界の人口が約77億人といわれているので約20%の人々が英語話者という計算になります
参照サイト:How Many People Speak English, And Where Is It Spoken?
、Most spoken languages in the world 2019
ネイティブスピーカーの割合は?
英語話者のうち英語を母国語として話す人々の人数は、約3億6千万人
つまり、世界中で英語を扱う人々のうち、ネイティブスピーカーはたったの24%しかいないということになります
約11億4千万人の英語話者が非ネイティブとは驚きです。。
単純計算ですが、
世界中からランダムに500人集めたとしましょう
そのうちの100人が英語を話し、100人のうち76人が英語を母国語としない人々ということになります(驚)
この非ネイティブの英語話者の数が「英語は世界の共通言語」と言われる所以の1つであることは間違いないでしょう
EF EPI
さて、本題です
EF EPIとは、Education Firstが2011年から実施している英語能力指数のことで、非英語圏の英語力をランキングにして毎年公開しています
2019年度、調査の対象となったのはなんと100ヵ国!
昨年の88ヵ国からさらに対象国が増加しました
世界全体における英語の需要は増加の一途をたどっていますね
さっそく英語力が高い国はどこなのか、日本の英語力はどの程度なのか見ていきましょう
英語力ランキング

TOP10
1位:オランダ 1
オランダが第1位!
オランダがスウェーデンを抜き、1位に返り咲きました
オランダで英語教育がスタートするのはなんと5歳から!
国民の90%以上がバイリンガルといわれています
2位:スウェーデン 1
昨年1位のスウェーデンは1つ順位を落とし、2位となりました
スウェーデンに続き、3位ノルウェー、4位デンマーク、7位フィンランドと北欧4国のすべてがTOP10入り!ヨーロッパの中でも英語力の高さが際立っています
3位:ノルウェー 1
4位:デンマーク 1
5位:シンガポール 2
われらがアジア圏のシンガポールは5位にランクイン!
昨年の3位からは2つ順位を落としましたが、2012年の12位からめきめきと英語力を伸ばし、数々のヨーロッパ圏の国を抑えるまでに成長しています
6位:南アフリカ
アフリカからは唯一のTOP10入り!
南アフリカへの語学留学をこちらでまとめています
7位:フィンランド 1
8位:オーストリア 4
9位:ルクセンブルグ 2
10位:ドイツ
エリア別TOP3
アジア
1位:シンガポール(5位)
2位:フィリピン(20位)
3位:マレーシア(26位)
※()は全体順位
ヨーロッパ
1位:オランダ(1位)
2位:スウェーデン(2位)
3位:ノルウェー(3位)
アフリカ
1位:南アフリカ(6位)
2位:ケニア(18位)
3位:ナイジェリア(29位)
中南米
1位:アルゼンチン(27位)
2位:コスタリカ(30位)
3位:ウルグアイ(39位)
気になる日本の順位は?
日本の順位は、、、
53位/100ヵ国
悲しいかな、下から数えたほうが早い。。。
また、順位と共にスコアに応じて英語レベルが5段階に分類されています
日本の英語力は低いに分類されています
非常に高い:
- 社会生活の場面で正しい意味合いを持たせた適切な言語を使用できる
- 高度な文章を簡単に読むことができる
- 英語のネイティブスピーカーと契約交渉ができる
高い:
- 職場でプレゼンを行っている
- テレビ番組を理解できる
- 新聞を読む
標準的:
- 専門分野における会議に参加している
- 歌の歌詞を理解することができる
- 熟知した内容についてプロフェッショナルなメールを書くことができる
低い:
- 観光客として英語を話す国および地域を旅することができる
- 同僚とちょっとした会話ができる
- 同僚からの簡単なメールを理解することができる
非常に低い:
- 簡単な自己紹介(名前、年齢、出身国および地域)ができる
- 簡単な合図を理解できる
- 海外からの訪問者に基本的な指示をすることができる
ちなみに、アジアでは25ヵ国中11位とのこと
もうシンガポールやフィリピンには太刀打ちできないってくらいここ数年で英語力に差が出ています
日本人の英語力

日本人の英語学習
義務教育での英語学習期間は約1500時間
大学受験では英語が必須となっているケースがほとんどですから、高校を卒業するまでには上記の1500時間を優に上回る勉強時間を費やしている人も多いでしょう
1500時間以上の学習量に見合った英語力が高校卒業時についているかというと、疑問ですよね。。。
というかそんなこと考えたくない(笑)
少なくとも私の高校卒業時の英語力は、英語のテストで点数を取る力はついていたかもしれませんが、英語を運用できる力は大変乏しかったと思います
多くの日本人がこの問題を抱えているのではないでしょうか?
なぜ多くの日本人は英語を使えない?
ではなぜ運用する力が全くと言っていいほどついていないのでしょうか?
英語教育について議論される際に、
「英語学習の目的の違いが、日本人が英語を話せない根本的な理由」
とよく言われますが、私も目的の違いに大きな原因があると思っています
1.英語で外国人とコミュニケーションを取れるようになる
2.英語の試験で高得点を取れるようになる
日本の英語教育は明らかに2.の点数を取るための英語学習に特化しています
それもそのはず、大学入試によく出題される問題の中に下記のような問題があります
“次の下線1~4のうち誤りのあるものを選択し、正しい形に書き換えなさい。”
There was ¹a sad news ²on TV last week ³about a Kamikaze ⁴in the city.
解答:
1のa sad newsをsad news または、a piece of sad newsに直す
“news”という名詞は不可算名詞なので、不定冠詞はつかないという基礎的な文法の知識があれば解ける頻出の問題です
練習を積んでいる受験生であれば、”There was ¹a sad news“まで読んだ時点で間違いに気が付くのではないでしょうか?(笑)
多くの高校ではこのような試験で点数を1点でも多く取るために英語学習を進める上に、ほとんどの大学入試ではスピーキング能力が求められないとなれば、1.の目的がおざなりになるのは当然とも言えましょう
確かに外国語の習得において文法の学習は必須です、すごく大事です
ですが、日常のコミュニケーションを取る上でこの”a”を指摘されることはまずないでしょう
上記の問題はあくまで一例ですが、日本の英語教育ではこういった問題に正解するための英語学習に特化しすぎているために、実用的なスピーキングやリスニングといった技能に割く時間が圧倒的に少ないのです
英語教育の中で時間を割いてこなかったスピーキングやリスニング力を強化するために語学留学を検討している方は非常に多いのではないでしょうか?
非英語圏で英語は学べる?
近年の留学先の動向
近年アメリカやオーストラリアへの留学者数は減少傾向にあり、留学の形が多様化しています
理由の一つにランキングでもご覧いただいたように、諸非英語圏の英語力向上があげられます
つまり、高いお金を払ってアメリカやオーストラリアへ行かずとも、費用を抑えて東南アジアやヨーロッパといった非英語圏で実用的な英語が学べる時代になったということです
また、冒頭で紹介したようにネイティブスピーカーは英語話者のたった24%です
多くのネイティブスピーカー達は外国人の話す英語に慣れていますから、完璧な英語を話す必要は全くありません
英語を言語として専門的に学びたいという方や、ネイティブスピーカーにより近い発音で、言い回しで流暢に英語を操りたいという方は別ですが、英語をビジネスや日常会話のツールとして学びたいという方は、英語圏への留学の他にもたくさんの選択肢があるということをお忘れなく!
こちらの記事で留学先の選び方・近年の動向についてまとめておりますので、もしご興味ありましたら、ご一読ください
まとめ

ご覧いただきましてありがとうございました!
最後にEF EPI 4位にランクインしたデンマーク人の友達の英語力について少し話をします
私は現在デンマークで暮らしているのですが、デンマーク語が超ビギナーレベルなので、基本的に英語で友人らとコミュニケーションを取っています
彼はとても流暢に英語を話すデンマーク人なんですが、なんと”Wednesday”のスペルがあやふやだったんです。。
その時は、彼の会話能力からは想像がつかない!びっくり!って感じでした
日本とは正反対で、それはそれで会話能力に特化しすぎなんじゃないかとも思いますが、第2・第3言語を話すことが普通のヨーロッパでは、話せるんだけどリーディングやライティングが苦手なんてことがよくあります
何事もバランスが大事!