こんにちは。
今回は、旅行や留学をされる方が気になる、世界の治安についてのランキングをまとめました。
都市別のランキングも掲載していますので、現在渡航先を検討中の方はぜひ確認してみてください。
ランキングの評価基準
このランキングは、NUMBEOという世界の様々な統計を集めているデータベースより作成されたものをまとめています。
ランキングの作成にあたっての評価基準は以下のとおりです。
・過去3年間の犯罪増加率
・犯罪に対する不安を感じるか(強盗、窃盗、性犯罪、車上狙い、殺人、攻撃、誹謗中傷、差別)
・治安に関わる犯罪の発生状況(薬物、詐欺、攻撃、贈収賄)
・日中、夜間の一人での出歩きに対する安全性
世界の治安についての概要
まずランキングに入る前に、世界の治安についてざっくりとした情報をお伝えします。
以下の世界地図で、治安の良さを色分けしています。
出典:NUMBEO-Crime Index by Country 2021
https://www.numbeo.com/crime/rankings_by_country.jsp
簡単に見ると、濃い緑が安全な国、赤が危険な国というように読み取ることができます。
こうしてみると、地域別では中南米が治安の悪いエリアになっています。また、データに一部不足がありますが、アフリカ大陸も赤い国が多くなっています。
反対にヨーロッパ、特に中欧及び北欧が安全なエリアが多くなっています。
世界の犯罪が少ない国ランキングTOP30

それでは、まずは犯罪指数の低い国と地域のランキングです。
一番右の犯罪指数は、高いほど犯罪の発生の可能性が高く、低い国と地域は犯罪の恐れが少ない国です。
国 | 犯罪指数 | |
1 | カタール | 12.29 |
2 | 台湾 | 15.24 |
3 | UAE | 15.35 |
4 | オマーン | 20.26 |
5 | マン島 | 20.79 |
6 | スイス | 21.35 |
7 | 香港 | 21.73 |
8 | スロベニア | 21.79 |
9 | 日本 | 21.95 |
10 | ジョージア | 22.62 |
11 | アルメニア | 23.35 |
12 | エストニア | 23.32 |
13 | アイスランド | 24.13 |
14 | クロアチア | 24.91 |
15 | オーストリア | 25.23 |
16 | ルワンダ | 25.28 |
17 | チェコ | 25.31 |
18 | サウジアラビア | 25.93 |
19 | バーレーン | 26.15 |
20 | デンマーク | 26.72 |
21 | 韓国 | 26.86 |
22 | フィンランド | 27.01 |
23 | オランダ | 27.22 |
24 | ブルネイ | 28.03 |
25 | ルーマニア | 28.35 |
26 | キューバ | 29.09 |
27 | ポーランド | 29.32 |
28 | スロバキア | 29.60 |
29 | ポルトガル | 29.89 |
30 | 中国 | 30.17 |
以前このブログでも人気の留学先ランキングを紹介しましたが、留学生に人気のある国が治安の犯罪指数の低い国としてランクインしていないのは少し驚きですね。

世界の危険な国ランキングTOP30
続いて、世界の危険な国のランキングです。
国 | 犯罪指数 | |
1 | ベネズエラ | 84.25 |
2 | パプアニューギニア | 80.24 |
3 | 南アフリカ | 77.07 |
4 | アフガニスタン | 76.37 |
5 | ホンジュラス | 74.78 |
6 | トリニダード・トバゴ | 70.95 |
7 | エルサルバドル | 68.82 |
8 | ギアナ | 68.74 |
9 | シリア | 68.09 |
10 | ブラジル | 67.85 |
11 | ジャマイカ | 67.53 |
12 | アンゴラ | 66.63 |
13 | ペルー | 66.61 |
14 | ナミビア | 65.89 |
15 | バングラデシュ | 64.22 |
16 | ナイジェリア | 63.86 |
17 | プエルトリコ | 63.35 |
18 | アルゼンチン | 63.31 |
19 | バハマ | 62.25 |
20 | リビア | 62.00 |
21 | ケニア | 61.40 |
22 | ベラルーシ | 60.27 |
23 | ドミニカ共和国 | 60.14 |
24 | ジンバブエ | 50.88 |
25 | グアテマラ | 58.15 |
26 | フィジー | 57.94 |
27 | マレーシア | 57.89 |
28 | タンザニア | 56.64 |
29 | ウガンダ | 56.07 |
30 | ソマリア | 56.04 |
危険度上位国はどれほど危ないのか?

それでは、上位に入った5カ国について、各国がどれくらい危険なのかを簡単にご紹介していきます。
5位:ホンジュラス
外務省が発表している危険レベル:1(十分注意してください)および2(不要不急の渡航は止めてください)

ホンジュラスは中米の国で、美しいダイビングスポットやマヤ文明の遺跡がが残されていることで有名です。
しかしながら、殺人による死亡率が0.1%とも言われています。
一見すると低い数字に見えますが、日本は0.0003%なので、日本の300倍もの殺人が発生していることになります。
強盗などもかなり頻繁に発生していますが、かなり高い確率で重機を所持しており、撃つことに何のためらいもないそうなので、外務省ホームページでも案内がありますが絶対に抵抗しないようにしましょう。
4位:アフガニスタン
外務省が発表している危険レベル:4(退避してください。渡航は止めてください)

アフガニスタンは中東の国で、反政府武装勢力のタリバーンが各地でテロや襲撃行為を行なっているとても危険な国です。
今から渡航する方はいないとは思いますが、現在も400近くある州のうち60以上をタリバーンが占領しており、200以上を政府側と争っています。これは、政府が国の半分以下しか統治できていないということです。
特に外国人はテロ活動の標的になりやすく、国連職員が乗った車が爆破されたり、ジャーナリストが激しい銃撃を受けて死亡するなど、危険性は極めて顕著です。
3位:南アフリカ
外務省が発表している危険レベル:0〜1

南アフリカはアフリカ大陸の南端に位置する、アフリカの中でも非常に発展した国です。
外務省の発表する危険レベルは他国に比べて極めて低いですが、地域によって大変危険な場所がたくさんあります。
特に南アフリカでは、ケープタウンやヨハネスブルグ等の大都市がより危険な傾向があります。
強盗や殺人が多く発生しているのは言うまでもありませんが、ショッピングセンターでの強盗、アジア人を狙った首絞め強盗、偽警察官や偽パトカーでの強盗などが発生しており、手口が非常に悪質です。
また、空港で旅行客を待ち伏せし、後をつけて金品を奪うなどの事件も頻発しています。
このように、犯罪自体に巻き込まれる確率は紹介した国々よりも高いかもしれません。
2位:パプアニューギニア
外務省が発表している危険レベル:1

パプアニューギニアはオーストラリアの北に位置する島国です。
ビーチやサンゴ礁、活火山などの自然に加え、異なる言語を部族がいるなど、独自の文化を持つ国として有名です。
パプアニューギニアは財政難から警察機構が機能しておらず、脱獄犯が犯罪を繰り返すなどの問題が非常に多く発生しています。
また、女性差別が激しく、レイプ事件が頻繁に起こることでも知られています。
また、部族や故郷への帰属意識がとても強く、報復行為などによって犯罪がおきたり、部族間衝突に旅行者が巻き込まれる事件も発生しています。
1位:ベネズエラ
外務省が発表している危険レベル:2〜3(渡航は止めてください)

ベネズエラは南米大陸の北端に位置し、多様な自然やビーチに囲まれた国です。
ベネズエラは特に首都のカラカスを中心に、殺人、強盗、誘拐などの事件が多く発生しています。殺人事件の80%異常が銃器を使用したものと見られ、非常に危険であることは言うまでもありません。
ベネズエラでは食料や紙製品、薬などが不足していることから、略奪事件なども頻繁に発生しています。
これには強烈なインフレが背景にあります。わずか数ヶ月で200万%以上のインフレが発生しました。これは、2万円が1円の価値しか無くなるような感覚で、もちろん多くの国民が貧困にあえぐことになりました。
このようなことから、お金を持っていると思われる日本人は当然犯罪に標的になります。国家が破綻寸前のベネズエラでは、現地の犯罪発生率などはもはや当てになりません。
参考・出典:外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/riskmap/
世界の犯罪が少ない都市ランキングTOP30

それでは、次に都市別のランキングです。
こちらは安全な都市のランキングになっています。
都市 | 国と地域 | 犯罪指数 | |
1 | ドーハ | カタール | 11.92 |
2 | アブダビ | UAE | 12.11 |
3 | 台北 | 台湾 | 13.48 |
4 | ケベック | カナダ | 14.65 |
5 | シャールジャ | UAE | 14.73 |
6 | チューリッヒ | スイス | 16.33 |
7 | ドバイ | UAE | 16.34 |
8 | ミュンヘン | ドイツ | 17.39 |
9 | ベルン | スイス | 18.37 |
10 | メッカ | サウジアラビア | 19.23 |
11 | トロンハイム | ノルウェー | 20.16 |
12 | トリエステ | イタリア | 20.28 |
13 | バーゼル | スイス | 20.61 |
14 | クルジュナポカ | ルーマニア | 20.79 |
15 | フローニンヘン | オランダ | 21.17 |
16 | オーフス | デンマーク | 21.27 |
17 | アーバイン | アメリカ | 21.28 |
18 | マスカット | オマーン | 21.36 |
19 | タンペレ | フィンランド | 21.45 |
20 | リュブリャナ | スロベニア | 21.63 |
21 | レイキャビック | アイスランド | 21.97 |
22 | マナマ | バーレーン | 21.99 |
23 | タルトゥ | エストニア | 22.00 |
24 | 香港 | 香港 | 22.12 |
25 | ザグレブ | クロアチア | 22.28 |
26 | キャンベラ | オーストラリア | 22.66 |
27 | タリン | エストニア | 22.71 |
28 | エレバン | アルメニア | 23.04 |
29 | マーカム | カナダ | 23.31 |
30 | ティミショアラ | ルーマニア | 23.36 |
世界の危険な都市ランキングTOP30
最後に、危険な都市のランキングです。
都市 | 国 | 犯罪指数 | |
1 | カラカス | ベネズエラ | 84.52 |
2 | プレトリア | 南アフリカ | 82.30 |
3 | ポートモレスビー | パプアニューギニア | 81.75 |
4 | ダーバン | 南アフリカ | 80.65 |
5 | ヨハネスブルグ | 南アフリカ | 80.54 |
6 | サンペドロスーラ | ホンジュラス | 80.49 |
7 | リオデジャネイロ | ブラジル | 77.68 |
8 | カブール | アフガニスタン | 76.55 |
9 | ポートオブスペイン | トリニダード・トバゴ | 76.38 |
10 | サルヴァドール | ブラジル | 75.97 |
11 | ボルチモア | アメリカ | 75.05 |
12 | ケープタウン | 南アフリカ | 73.86 |
13 | デトロイト | アメリカ | 73.59 |
14 | メンフィス | アメリカ | 73.52 |
15 | アリススプリングス | オーストラリア | 72.98 |
16 | ロサリオ | アルゼンチン | 72.92 |
17 | サンサルバドル | エルサルバドル | 71.19 |
18 | セントルイス | アメリカ | 70.65 |
19 | サンパウロ | ブラジル | 70.20 |
20 | ブラッドフォード | イギリス | 70.08 |
21 | アルバカーキ | アメリカ | 70.05 |
22 | リマ | ペルー | 69.92 |
23 | キングストン | ジャマイカ | 69.91 |
24 | メキシコシティ | メキシコ | 69.61 |
25 | ティフアナ | メキシコ | 69.53 |
26 | サンフアン | プエルトリコ | 68.96 |
27 | サントドミンゴ | ドミニカ | 67.73 |
28 | コヴェントリー | イギリス | 67.42 |
29 | ダマスカス | シリア | 67.41 |
30 | ルアンダ | アンゴラ | 67.34 |
海外で自分の身を守るためには?

2022年2月24日には、ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部ドンバス地方への特別軍事作戦の実行を宣言し、事実上のウクライナ侵攻が始まりました。周辺地域に渡航予定ではない人も、「いつどこで何が起こるか分からない」という不安があると思います。
では、留学やワーホリ、駐在などで海外に渡航する場合に、どのように自分の身を守っていけばよいのでしょうか?
①使えるツールを駆使し、正確な情報をしっかり集める
まず言えるのは、正確な情報を集める必要性です。ソースが確かでない情報に踊らされると、知らぬ間に危険なこと、場所に足を踏み入れてしまうこともあります。
海外に長めに渡航する予定がある方は、外務省が運営している「たびレジ」の登録を忘れずにしておきましょう。自分が滞在している国について保安情報の更新があった際に連絡がもらえます。情報の出どころも確かなので、自分が今どのくらい危険なのか?帰国すべきなのか?といった判断の助けになるでしょう。
SNSなどで情報を集める人も多いようですが、あくまで「クチコミ」に過ぎないことを肝に銘じておきましょう。
②高いからNO?海外旅行保険にしっかり加入すること!
そして当たり前に思えますが、海外旅行保険への加入も済ませておきましょう。クレジットカードの付帯保険では期間や補償内容でカバーできていない部分があって大変なことになった…。という話は尽きません。
何かあった後じゃ…と思われがちですが、大ケガや病気の際に支払いのことを気にせずにきちんと治療が受けられるかどうかは生死に関わることです。
海外旅行保険についてはカバー範囲などが多様なので、専門に扱う代理店に相談したいところです。
保険選びでは、1社の保険を決め打ちで申し込むタイプより比較検討できる方が、必要な補償を最適化でき、無駄な費用なくカバーできます。比較できる海外旅行保険代理店では、海外保険Timesがおすすめです。海外旅行保険専門としており、オンラインで相談、契約可能、特に渡航に合わせて保険選びを任せられる点が強みです。そのほかのいろいろな保険も同時に扱っている会社がほとんどですが、本当の海外保険の専門家に気軽に聞けるのは大変なメリットです。
まとめ

治安のいい国、悪い国といい都市、悪い都市についてランキングを紹介しました。
このランキングは、犯罪指数という数値を採用しているNumbeoのデータを基にしており、街中で犯罪に会う可能性がどれだけあるのか?を数値化したものです。
よくご注意いただきたいのが、戦争やテロリズムなどの指数に大きく影響されていないため、個人として渡航した際に犯罪に巻き込まれやすい場所、そうでない場所を反映したランキングになっている、ということです。
東京が治安のいい都市にランクインしなかった(31位)のも、軽犯罪の発生率が影響しています。ただし、日本全体としては高い位置につけているのもそのためです。
ランキングがそのまま生存率や安全の可能性を反映しているものではない、ということだけはご留意ください。
とはいえ他のランキングと異なり、一般人がリアルに遭遇する犯罪を指数化したランキングは大変貴重です。自分の身を守るためにも、このような情報を事前にきちんと調べ、「テロや戦争がないから安全!」とは思わないようにしましょう。