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こちらの記事では、私自身のデンマーク生活体験や留学する際に収集した情報をもとに、デンマークの基本情報から特徴、物価、治安にデンマーク語まで!幅広くご紹介しています。
この記事に目を通せば、皆さんの今お持ちの知識がアップデートされること間違いなし!(アップデートされることを切に願っています。)
少し長めの記事になっているので、お忙しい方は目次から関心のある項目にジャンプしてください。
それでは早速見ていきましょう!
もくじ
基本情報
北欧4国中最も南に位置するデンマーク。ドイツと陸続きになっているユトランド半島と400を超える島々からなる本土に加え、グリーンランド、フェロー諸島で構成されています。
諸説あるようですが、世界に現存する王室の中で、デンマーク王室は日本に続き2番目に長い歴史をもっているそうです。
正式名称 | デンマーク王国 |
首都 | コペンハーゲン |
面積 | 約43,000㎢ |
人口 | 約581万人 |
言語 | デンマーク語 |
通貨 | デンマーク・クローネ |
特徴
●世界幸福度ランキングTOP3常連国
国際連合とコロンビア大学が設立した「SDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)が「世界幸福度報告書」を毎年発表しています。
日本の順位が先進国の中で最下位ということで、様々なメディアに取り上げられているので耳にしたことがある方も多い事でしょう。
デンマークの幸福度ランキングの推移を見てみると、
2013 | 1位 |
2014 | 1位 |
2015 | 3位 |
2016 | 1位 |
2017 | 2位 |
2018 | 3位 |
2019 | 2位 |
ご覧の通り、TOP3から外れたことがない!1位を3回獲得!
まさに「ザ・幸福な国」ですね。
ちなみに2019年の1位はフィンランドです。(2年連続)
日本は……58位!!!
こちらについてはノーコメントです。。
●エコ先進国
「エコ」をデンマークのイメージとしてお持ちの方も多いと思います。
まさにその通り!
デンマークは日本とは比べ物にならないくらいエコロジーに対して関心高い国です。
電力の供給構成比を例にとって見てみましょう。()内は日本の数値です。
石炭 | 29%(34%) |
石油 | 1%(7%) |
天然ガス | 7%(41%) |
再生可能エネルギー | 63%(8%) |
参照:発電電力量構成(2016 年)
一般財団法人日本エネルギー経済研究所
「平成29年度国際エネルギー情勢調査(諸外国のエネルギー政策動向及び国際エネルギー統計等調査事業)諸外国のエネルギー政策動向に関する調査報告書― 経済産業省資源エネルギー庁委託調査 ―」
再生可能エネルギーの比率に注目!
その圧倒的な比率は日本のそれとは比べ物になりません。
再生可能エネルギーと一口にいっても発電方法はたくさんありますが、デンマークで主流の発電システムといえば、なんといっても風力発電システムです。
デンマークで再生可能エネルギーによって供給される電力(63%)のうち、風力発電で発電されている電力量の割合は約74.5%。国土に散在する大型風車の数は今や6,000台を超えるといわれています。デンマークを少し巡ったことのある方なら必ず目にしたことがあるはず!
エコロジーへの関心の高さは、街中やお店の中といった身近なところでもしばしば見かけられます。
例えば、自転車の量!
通勤・帰宅ラッシュ時の自転車の交通量は想像を軽く超えてきます。(笑)
デンマーク自転車大使館というサイトに、デンマークの自転車事情や、自転車に乗ることでこれだけ交通費が節約できますよ~、健康になれますよ~といった情報が掲載されておりますので、興味のある方はこちらからご覧ください。
●デザイン大国
日本でも大人気の「北欧家具」、「北欧デザイン」
食器・キッチン用品の「Royal Copenhagen(ロイヤルコペンハーゲン)」や、アルネ・ヤコブセンの椅子で有名な家具メーカーの「Fritz Hansen(フリッツ・ハンセン)」など、世界中で愛されているメーカーがたくさんあります。
日本にも複数店舗を出店している「Frying Tiger(フライングタイガー)」もデンマーク発の雑貨屋さんです。個性的で、可愛いデザインの雑貨が安く手に入るのが人気の理由?
●特徴的な地形
デンマークの地形はよくパンケーキに例えられるのですが、もはやデンマーク人の間では共通認識になっていますので、デンマーク人と話す機会があったら話題にしてみてもいいかもしれません。
デンマークで一番高い山の名前は、
「Himmelbjerget」
英訳すると「The Sky Mountain」、一番高い山に相応しいネーミングです。
その標高は何と、、、
147m!!!
そういうことです。
山がなく平たい地形をしていることからパンケーキに例えられるわけです。
●充実の福祉制度
こちらも日本ではよく取り上げられ、称賛されていますね。
何がそんなに魅力的なのでしょうか?
魅力的な福祉制度をいくつか簡単にご紹介します。
詳しく聞いたことがない方は驚きの連続だと思いますよ!
★出産・育児
デンマークでは出産費を国がすべて負担します。
加えて子供手当が0歳~18歳の間支給されます。
★教育制度
デンマークの義務教育期間は6歳~15歳までの10年間です。
一般的な公立学校には、幼稚園クラス(1年)、小学校+中学校(9年)といった形で学年が10学年あります。
しかし、必ずしも子供を学校に通わせる必要はありません。
どういうことかというと、自宅学習でも良いということ。教育を受けさせることが義務なので、自宅で教育しても問題ないというわけですね。
教育費は大学まで無料です。
大学生になると国からお小遣い(約80,000円~90,000円)まで出ちゃいます。デンマーク人にとって大学はお金を払って通う所ではなく、お金を貰って通う所なんです。
★医療費無料
お医者さんは無料が常識。
ただし歯科治療は全額自己負担です。デンマークに行く前に国内で治療していくことを強くお勧めします。
●キャッシュレス先進国
デンマークは2030年に現金の使用禁止を決定していることをご存じでしたか?
日本では「現金のみ」のお店もが未だにみられます。
特に地方にはまだまだたくさんありますよね。
デンマークでは当然ながら「現金のみ」のお店は私の知る限り皆無です。
現金での決済を拒否できる権利をお店に付与する法律があるので、
むしろ「現金お断り」ですね。(笑)
実際、現時点で90%以上の決済がキャッシュレスで行われているそうです。
デンマーク人の友人にこの数値を伝えたところ、
「90%ちょっとなの?残りの10%弱はほとんどが高齢者だろうね。」とのこと、
若者の間では現金を使う文化が本当に無い様です。
2017年時点で紙幣の造幣をすでにやめていることも有名です。
現在はコインのみ製造しています。しかも国外で。。
私たち日本人からするとちょっと考えられませんよね。
●英語が堪能
デンマーク人の母国語はデンマーク語ですが、みんな本当に英語が上手です。
英語が使えれば、デンマークで生活する分には全く支障はないでしょう。
ある語学学校の先生に言わせれば、
「一部の高齢者を除いて、英語でコミュニケーションが取れない人は極めて稀」とのこと。
ちなみに、Education Firstが公開している非英語圏の英語力ランキングでは100ヵ国中4位にランクインしています。非英語圏の英語力ランキングをまとめた記事もございますので、興味がある方はご一読ください。
●畜産業(養豚)が盛ん
これをご存じの方はなかなかのデンマークマニアでしょう。
畜産業の中でもとりわけ養豚が盛んです。
デンマークには約5,000軒の養豚農家があり、
豚の年間出荷数はなんと約28,000,000匹にも上るそうです。(驚)
物価
北欧って物価高いんじゃない?とイメージする方も多いでしょう。
その通り、デンマークの物価は高いです!
留学生活にかかる費用の大半を占めるであろう、家賃と食費について簡単にご紹介します。
家賃
首都コペンハーゲン、第二の都市オーフスに多くの大学や語学学校が集中しているのですが、この2都市の家賃はデンマークの中でも高額です。日本でいう東京と大阪をイメージしていただければと思います。
1人で留学に行くことを想定して、それぞれの都市の1ルームの相場はこちら。
コペンハーゲン:
4,000dkk~8,000dkk(約65,000円~130,000円)
オーフス:
3,000dkk~6,000dkk(約50,000円~100,000円)
なかなか高いですよね。。。
家賃が高いので、学生はシェアハウスを利用することが多いです。
シェアハウスの1室あたりの家賃が上記の4,000dkk前後、3,000dkk前後だと考えてください。アパートを一人で借りようとした場合、少し都心から離れている物件でも8,000dkk前後、6,000dkk前後は覚悟しておいた方がいいかと思います。
当然ですが、クオリティの高さや好立地の物件を求めれば、上記金額では収まりません。
食費
他のヨーロッパの国々と同様、外食は高くつきます。
お店によって金額は異なりますので参考までに!
ランチにレストランに行って、ランチメニューとドリンクを1杯注文したとしましょう。
アジア系や中東系のレストランは比較的安く、おおよそ100dkk前後(1,700円前後)
デンマーク料理やイタリアン等は150dkk(2,500円前後)
ディナーでお酒も少々嗜むとすると、
アジア系や中東系のレストランで約200dkk~(約3,400円~)
デンマーク料理やフレンチは約300dkk~(約5,000~)
ちなみに、サービス料は料金に含まれているためチップの文化は有りません。
やはり食費を抑えるには自炊が効果的ということになりますね。
では、食品の値段はどうなのでしょうか?
野菜→あまり日本と変わらないか、物によっては日本より安いという印象です。
お肉→豚肉はそこまで高くないと思いますが、他のお肉は日本と比べると少し高いです。
飲料水→日本より安いか、同程度です。
清涼飲料水→ペットボトルで買うとかなり高額です。500mlのコーラが250円くらい。缶でまとめ買いすれば日本とそこまで差はないようです。
治安
シドニーに本社を置くシンクタンクの経済平和研究所 (Institute for Economics & Peace)が発表した2019年の世界治安ランキングでは、163ヵ国中5位にランクインしています。日本は同ランキングで9位でした。
実際生活していた時も身の危険を感じたことは一度もありませんし、人が集まるコペンハーゲンの観光地に行ってみても治安が悪いと感じたことはありません。
強いて言えば、デンマーク人はかなりお酒を飲むので、バーが集まっている繁華街を夜遅くに1人で歩くのはリスクがあるのでは?と思っています。特に女性、週末は注意した方がいいかもしれません。
デンマークの言葉
デンマークの公用語はデンマーク語です。
私自身の学習経験から、デンマーク語の難しいポイントを少しお伝えします。
デンマーク語学習において一番難しいポイントは、
「発音」・「聞き取り」だと思います。
まずは私と先生のやり取りをご覧ください。
といった具合にですね、母音の種類がとにかく多いんです。
5つの母音しか持ち合わせていない日本語話者の我々にとっては驚愕の数ですよ、これは。
ある程度外国語学習の経験がある方はお分かりかと思いますが、発音は言語学習のベースになる、必ず押さえておかなければいけない非常に重要なポイントなんです。
理由は簡単、発音ができないと自分の言いたいことが伝わりづらいですし、自分で発音できない音は聞き取れないからです。
極端に言えば、発音をおろそかにしていると、いくら単語を覚えて文法をやりこんでも実際のコミュニケーションがうまく取れないということになってしまいます。
勇気を出して話しかけたのにコミュニケーション上手くが取れない、英語で返答されてしまうといった経験は言語学習のモチベーションに大きく影響します。
「もっと勉強しないと!」と逆にモチベーションが上がることももちろんあるでしょう。
しかし、勉強した言葉が通じないのって単純に悲しいですよね…
英語が堪能なデンマーク人との対話となると英語に逃げてしまいたくなります。
この最重要ポイントである発音がとっても難しい。本当に難しい。。。
なので、これからデンマーク語学習を始めようという方には「正しい発音」学習に重きを置いて取り組むことを強くお勧めします!
デンマーク語の他に、英語とフランス語の学習経験もありますが、これら2つの言語と比較してもネイティブスピーカー相手に(先生は発音が間違えていても聞き取るスキルがあるので例外です。)片言で会話できるレベルまで到達するのに一番苦労しました。デンマーク語を使って満足にコミュニケーションを取るにはかなりの努力とデンマーク語を使い続ける強固な意志が必要です。
学習中にもかかわらず、デンマーク人との会話でデンマーク語を使うことを諦め、英語に逃げてしまった私が保証します。(泣)
上述した通りデンマーク人はみんな本当に英語が上手です。英語が使えれば、留学中のデンマーク生活には全く支障はないと言えます。
しかし、デンマークで将来働きたいという方や、長期で滞在したいという方はデンマーク語は必須になります。デンマーク人同士の会話はもちろんデンマーク語ですし、デンマーク人はデンマーク語をアイデンティティの1つとして大切にしているので、文化をより深く理解するためにも、より親密な関係を築くためにもデンマーク語はマストです。
最後に
最後までご覧いただきありがとうございました。
今後も語学学校やフォルケホイスコーレについての情報や、私自身のデンマーク留学体験談等、デンマークについての記事をどんどんアップしていきます!
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