ファームステイや海外への滞在に関心がある方必見!!
皆さん、WWOOF(ウーフ)というサービスをご存じでしょうか?
一言でいうと
「労働力と引き換えに無料で海外に滞在できるWinWinのシステム」
です
というわけで、今回はWWOOFについて詳しくご紹介していきます
もくじ
ファームステイのシステム
ファームステイの基礎について解説した記事でもご紹介しましたが、ファームステイには大きく分けて2つのシステムがあります
●体験型ファームステイ
●労働型ファームステイ
WWOOFはどちらに当てはまるのでしょうか?
少し掘り下げて上記2つシステムを見ていきましょう
体験型ファームステイ
まず体験型ファームステイとは、
滞在費を支払ってお客さんとして農場や牧場に滞在し、お仕事や現地のリアルな生活を体験できるファームステイ
となっております
体験型ファームステイのイメージは、通常の語学留学にファームステイプログラムが追加されているという感じです
例えば、1週間滞在の場合
10~15時間の語学プログラム+ファームステイ体験
といったようにがっつり仕事をするというよりは、語学を勉強しつつ海外の農場や牧場等のお仕事を少し体験するといった形になることが多いようです
労働型ファームステイ
一方、労働型ファームステイとは、
労働力の対価として宿泊設備や食事を無料で提供してもらうファームステイ
のことを指します
滞在先によって多少条件が変わってくるかと思いますが、1日4~6時間の労働力を提供することによって3食付きで滞在させてくれるといったイメージです
WWOOFはというと、こちらの労働型ファームステイに該当します
WWOOF(ウーフ)ってなに?
さて、本題です!
ここからはWWOOFについてご説明します
WWOOFとは
World Wide Opportunities on Organic Farms
の頭文字をとったサービス名です
日本語にすると「世界に広がる有機農場での機会」
そう、WWOOFとは労働力が欲しい有機農家さんと有機農家で働きたい人々を結ぶマッチングサービスです
WWOOFでは、労働力が欲しい有機農家さん=食住を提供する受け入れ側のことを「ホスト」、有機農家で働きたい人々=労働力を提供する側のことを「ウーファー」と呼んでいます
世界各国の多種多様なホストがWWOOFに登録しており、ウーファーがその中から希望の国・希望の農家を選択し、働きに行くという形です
もっと詳しくWWOOFについて知りたい!という方は公式サイトをチェックしてみてください
WWOOF公式サイト
WWOOFで何ができるの?
ホストによって作業内容は当然異なりますが、無料で海外に滞在しながら1日4~6時間程ホストのお手伝いができます
有機農業を現場で勉強したい方や、海外の農業に関心がある方にとってはもちろんですが、今まで農業にはあまり関心がなかったけれども、お金をかけずに海外に滞在したいという理由で利用する方にとっても、貴重な経験になることでしょう
実際どんな種類のホストがあるのかいくつか例を挙げてみます
(2019年12月28日時点で登録されているホスト)
フランス
-ワイン農家(ボルドー)
-酪農家(トゥールーズ郊外)
オランダ
-農家(野菜、花)
ネパール
-農家(野菜、果物、茶葉)
南アフリカ
-農家、酪農家
チリ
-農家(野菜、ピクルス)
-農家(ワイン、野菜、はちみつ等)
等々
といったようにWWOOFには世界各国の多種多様なホストが登録しています
WWOOFでは海外の有機農家に滞在するわけですから、毎日が異文化交流です
日本を外から見ることで気が付く事もたくさんあるでしょうし、あなたのニッチな視点・観点も成長させてくれることでしょう
WWOOFでの異文化交流は、語学学校や大学といった教育機関におけるそれと似ている様でかなり違います
留学のメリットとして、「色々な国の学生と触れ合える、異文化交流できる」というメリットがしばしば上がりますが、ファームステイにそれはあまり望めません(同時に複数人受け入れているホストは別ですが)
しかし、語学学校や大学への留学ではなかなか出会うことのできないローカルのホストの下で生活することになるので、現地のリアルな生活にどっぷりつかることができます
滞在期間中はホストが使っている言語でコミュニケーションを取り、生活していくことになりますので、使用する言語を使い慣れていない方にとっては良い練習になるでしょう!
しかし、日常会話が可能なレベルの語学力をすでに持ち合わせている方の場合、ファームステイで語学力を向上させることはあまり期待できないと思います
理由は簡単、インプットの量が圧倒的に少なくなる、自分次第の側面が強くなるからです
通常の語学留学では生徒の学習状況、レベルに合わせて、インプットとアウトプットのバランスを取って授業を構成していきます
そのため生徒は意識をしなくても、日々インプットとアウトプットを繰り返すことが叶います
しかしながらWWOOFを利用してファームステイをする場合は、当然授業がありませんので、インプットは自分が意識して行わないと止まってしまうというわけです
語学力の向上に重きを置いてファームステイすることはあまり効率的でないと思いますが、働きながら現地の言葉に浸かれるというのはメリットであることに間違いはありません
語学力も向上させたいという方は、自分の語学力・学習状況と向き合いながらインプット、アウトプットの時間をしっかりと作って実践していく必要があります
WWOOFのメリット・デメリット
メリット
★費用が安い
WWOOFを利用したファームステイにかかる費用は多くの場合、下記項目のみ!
・航空券
・交通費
・提供される飲食物(3食)以外の飲食代
・WWOOF登録料(金額は国によって異なります)
ホストとのやり取りや航空券の手配を自分でやらなければならないといった手間はあるものの、労働の対価に宿泊施設、食事、経験等がほとんど無料で手に入ります
★豊富な選択肢
上述したようにWWOOFには世界各国の多種多様なホストが登録しています
ご自分の滞在したい国や経験したいジャンルに合わせてホストを選択することができます
★大自然の中でゆ~っくり過ごせる
通常の留学では、学校に通うという性質上、どうしても生活範囲が街中に、中心地に絞られてくる傾向があります
その点ファームステイでは、日中は仕事、食事はホームステイ先で食べるといったように多くの時間を豊かな自然の中で過ごせることでしょう
デメリット
●ホストや仕事との相性は会ってみないとやってみないと分からない
ホストを探す際に、しっかりと情報の共有と要望の擦り合わせをする必要があるのは言うまでもありません
語学学校や通常のホームステイ先のように、たくさんの口コミや情報があるわけではないので、どこまで頑張って情報収集しても、メールで詳細までやり取りをしても結局行ってみないと分からないという不安は多少残ってしまうと思います
●ステイ先の決定から渡航準備まで手間がかかる
WWOOFの登録方法編で説明していますが、WWOOFの手続きは基本的に全て個人で行う必要があります
登録方法については下の記事でご紹介しておりますので、↓をご覧ください
WWOOF(ウーフ)が利用できる国
1971年にイギリスでサービスを開始したWWOOFは現在60ヵ国以上に事務局を持つほどに成長しています
事務局がない国も含めると、WWOOFを通してファームステイできる国の数はなんと100ヵ国を超えてきます
ちなみに日本国内でもファームステイできるようです
WWOOFジャパン公式サイト
まとめ
記事冒頭で、
「労働力と引き換えに無料で海外に滞在できるWinWinのシステム」
と書かせていただきました
ここまで読んでいただければ何がWinWinなのかお分かりかと思います
ホスト側は、
農薬や化学肥料を使わずに行われる有機農業にかかる膨大な工数を賃金を支払うことなくお手伝いしてもらえる
ウーファー側は、
有機農家で働いて経験を積みながら、労働力の対価として食事や宿泊施設を無料で提供してもらえる
海外の有機農業を体験したい方や、お金をかけずに海外に滞在してみたいという方とってはもってこいのシステムですよね♪