ニッチな海外留学辞典 > 留学情報 > ランキング各種 > 【2024年最新】治安がいい国・悪い国ランキング TOP30-NUMBEO Crime Index
ランキング各種

【2024年最新】治安がいい国・悪い国ランキング TOP30-NUMBEO Crime Index


こんにちは。

今回は、旅行や留学をされる方が気になる、世界の治安についてのランキングをまとめました。

都市別のランキングも掲載していますので、現在渡航先を検討中の方はぜひ確認してみてください。

ランキングの評価基準

このランキングは、NUMBEOという世界の様々な統計を集めているデータベースより作成されたものをまとめています。

ランキングの作成にあたっての評価基準は以下のとおりです。

・過去3年間の犯罪増加率

・犯罪に対する不安を感じるか(強盗、窃盗、性犯罪、車上狙い、殺人、攻撃、誹謗中傷、差別)

・治安に関わる犯罪の発生状況(薬物、詐欺、攻撃、贈収賄)

・日中、夜間の一人での出歩きに対する安全性

世界の治安についての概要

まずランキングに入る前に、世界の治安についてざっくりとした情報をお伝えします。

以下の世界地図で、治安の良さを色分けしています。


出典:NUMBEO-Crime Index by Country 2024
https://www.numbeo.com/crime/rankings_by_country.jsp

簡単に見ると、濃い緑が安全な国、赤が危険な国というように読み取ることができます。

こうしてみると、地域別では中南米が治安の悪いエリアになっています。また、データに一部不足がありますが、アフリカ大陸も赤い国が多くなっています。

反対にヨーロッパ、特に中欧及び北欧が安全なエリアが多くなっています。

世界の犯罪が少ない国ランキングTOP30

それでは、まずは犯罪指数の低い国と地域のランキングです。

一番右の犯罪指数は、高いほど犯罪の発生の可能性が高く、低い国と地域は犯罪の恐れが少ない国です。

犯罪指数
1 アンドラ 14.1
2 アラブ首長国連邦 15.6
3 カタール 16.0
4 台湾 17.2
5 オマーン 18.2
6 マン島 19.6
7 香港 21.6
8 アルメニア 22.2
9 日本 22.7
10 シンガポール 23.0
11 スロベニア 23.6
12 エストニア 23.6
13 モナコ 23.8
14 サウジアラビア 23.9
15 中国 24.4
16 韓国 24.8
17 バーレーン 24.8
18 アイスランド 25.4
19 クロアチア 25.6
20 スイス 26.1
21 ジョージア 26.1
22 デンマーク 26.1
23 フィンランド 26.2
24 ルワンダ 26.4
25 オランダ 26.4
26 チェコ 26.8
27 ウズベキスタン 29.0
28 ポーランド 29.1
29 ブルネイ 29.1
30 オーストリア 29.4

以前このブログでも人気の留学先ランキングを紹介しましたが、留学生に人気のある国が治安の犯罪指数の低い国としてランクインしていないのは少し驚きですね。

【2022年に考えたい!】人気留学先ランキング・そこから考える留学先の選び方!海外留学に行きたい!!!と思い立ったけれども、選択肢がありすぎてどの国を選んだらいいか分からない・・・ みんなどんな国を、なんで選...

世界の危険な国ランキングTOP30

続いて、世界の危険な国のランキングです。

犯罪指数
1 ベネズエラ 80.9
2 パプアニューギニア 80.1
3 ハイチ 78.7
4 アフガニスタン 75.7
5 南アフリカ 74.8
6 ホンジュラス 72.7
7 トリニダード・トバゴ 70.7
8 シリア 68.6
9 ジャマイカ 67.5
10 ペルー 67.3
11 ナイジェリア 66.7
12 ギアナ 66.3
13 イエメン 66.2
14 アンゴラ 66.1
15 ソマリア 65.9
16 ブラジル 65.1
17 カメルーン 64.9
18 ボリビア 64.9
19 アルゼンチン 63.8
20 ナミビア 63.7
21 モザンビーク 63.6
22 エクアドル 62.4
23 プエルトリコ 61.8
24 バングラデシュ 61.6
25 ヴァージン諸島 61.1
26 ドミニカ共和国 61.0
27 コロンビア 61.0
28 ジンバブエ 60.8
29 エルサルバドル 60.7
30 チリ 60.1

危険度上位国はどれほど危ないのか?

それでは、上位に入った5カ国について、各国がどれくらい危険なのかを簡単にご紹介していきます。

5位:南アフリカ

外務省が発表している危険レベル:2(不要不急の渡航はやめてください)

参照:外務省海外安全ホームページ-南アフリカ

南アフリカはアフリカ大陸の南端に位置する、アフリカの中でも非常に発展した国です。

外務省の発表する危険レベルが高いように、地域によって大変危険な場所がたくさんあります。

特に南アフリカでは、ケープタウンやヨハネスブルグ等の大都市がより危険な傾向があります。

強盗や殺人が多く発生しているのは言うまでもありませんが、ショッピングセンターでの強盗、アジア人を狙った首絞め強盗、偽警察官や偽パトカーでの強盗などが発生しており、手口が非常に悪質です。

また、空港で旅行客を待ち伏せし、後をつけて金品を奪うなどの事件も頻発しています。

さらにヨハネスブルグでは、外国企業が多く参入しているサントン地区というエリアでテロの恐れrがあるという警告が米国大使館から出たこともあります。

このように、犯罪自体に巻き込まれる確率は紹介した国々よりも高いかもしれません。

特に南アフリカで注意すべきなのは誘拐事件

南アフリカ国家警察び2022年度(2022年4月~2023年3月)の犯罪統計によると、誘拐の発生件数は、年間15,342件とのこと。強盗や性犯罪などが主な要因となっています。

身代金目的の誘拐としては、パキスタン人やモザンビーク人犯罪組織による、南西アジア出身の会社経営者を狙ったもの、ナイジェリア人組織(主としていわゆる「419詐欺」【注】を敢行する組織)による誘拐があります。

2018年と2020年は、これに加えてイスラム過激派信奉者による外国人の誘拐事件(園芸家夫妻誘拐殺害事件及び実業家身代金目的誘拐事件)が発生しており、以前は見られなかった形態の事件であることから、注意が必要です。

行方不明者の情報提供を求める報道やSNSが数多くあり、誘拐事件は犯罪統計以上に相当数発生しているものとみられます。

4位:アフガニスタン

外務省が発表している危険レベル:4(退避してください。渡航は止めてください)

参照:外務省海外安全ホームページ-アフガニスタン

アフガニスタンは中東の国で、反政府武装勢力のタリバーンが各地でテロや襲撃行為を行なっているとても危険な国です。

今からアフガニスタンへ渡航する方はいないとは思いますが、特に外国人はテロ活動の標的になりやすく、国連職員が乗った車が爆破されたり、ジャーナリストが激しい銃撃を受けて死亡するなど、危険性は極めて顕著です。

アフガニスタンにおける直近の日本人の被害事案としては、2019年12月にナンガハール県でNGO代表の日本人医師が車両に乗っていたところを武装勢力から銃撃を受け、殺害された凄惨な事件があります。

それ以前にも2008年8月に、邦人NGO職員が武装勢力に誘拐され殺害されたほか、2010年4月には邦人ジャーナリストが誘拐される事件(その後9月に解放)も起きています。

高度な警備対策を講じている場合であっても被害を完全に防ぐことは困難であり、アフガニスタン支援を行う援助機関関係者等であっても、テロに巻き込まれることや直接の標的となる可能性があります。

また近年は、軍基地や政府関連施設だけでなく、警備や監視が手薄で一般市民が多く集まる場所(ソフトターゲット)を標的としたテロが世界各地で頻発しています。

これらは組織性が低い単独実行犯によるケースが多く、事前の取締りが難しいため、今後も継続するリスクが高いといえます。

3位:ハイチ

外務省が発表している危険レベル:4(退避してください。渡航は止めてください)

参照:外務省海外安全ホームページ-ハイチ

ハイチはカリブ海にある島国で、フランス語を公用語とするドミニカ共和国のお隣の国です。

外務省の発表する危険レベルは最大の危険度に設定されており、当然渡航は中止すべき国となります。

ハイチでは2021年に武装グループによって大統領が暗殺され、国境の封鎖や全土の戒厳令が敷かれた経緯があります。

ハイチの戒厳令は全ての家の家宅捜索権などがある極めて強力な公権力の行使となり、いかにハイチの情勢が不安定だったかがわかると思います。

ハイチで治安が悪い地域は主に都市部のスラムであり、スラムでは殺人・強盗・誘拐・強姦等の凶悪犯罪や武装集団(ギャング)同士による銃撃戦等の抗争が発生しています。

国連ハイチ統合事務所(BINUH)によると、2022年には少なくとも1,359件の誘拐事件が発生しました。

警察官の制服を着たなりすまし犯による誘拐事件や外国人を標的とした誘拐、渋滞で停車中の車両から引きずり出され誘拐されるといった事件も発生しています。

これらの誘拐事件の犯行に当たっては拳銃等銃器の使用率が極めて高いようです。

2位:パプアニューギニア

外務省が発表している危険レベル:1〜2

参照:外務省海外安全ホームページ-パプアニューギニア

パプアニューギニアはオーストラリアの北に位置する島国です。

ビーチやサンゴ礁、活火山などの自然に加え、異なる言語を部族がいるなど、独自の文化を持つ国として有名です。

パプアニューギニアは財政難から警察機構が機能しておらず脱獄犯が犯罪を繰り返すなどの問題が非常に多く発生しています。

また、女性差別が激しく、レイプ事件が頻繁に起こることでも知られています。

また、部族や故郷への帰属意識がとても強く、報復行為などによって犯罪がおきたり、部族間衝突に旅行者が巻き込まれる事件も発生しています。

またパプアニューギニアでは、バックパッカー向けのような宿はほとんどなく、ホテルにいても居室に人が侵入したり、従業員がクレジットカード情報を盗むなどの事件が起こっています。

日系企業の事務所やNGO事務所で金庫強盗などの事件も起こっているので、渡航はお勧めできません。

 

1位:ベネズエラ

外務省が発表している危険レベル:2〜3(渡航は止めてください)

ベネズエラは南米大陸の北端に位置し、多様な自然やビーチに囲まれた国です。

ベネズエラは特に首都のカラカスを中心に、殺人、強盗、誘拐などの事件が多く発生しています。殺人事件の80%異常が銃器を使用したものと見られ、非常に危険であることは言うまでもありません。

ベネズエラでは食料や紙製品、薬などが不足していることから、略奪事件なども頻繁に発生しています。
これには強烈なインフレが背景にあります。わずか数ヶ月で200万%以上のインフレが発生しました。これは、2万円が1円の価値しか無くなるような感覚で、もちろん多くの国民が貧困にあえぐことになりました。

このようなことから、お金を持っていると思われる日本人は当然犯罪に標的になります。国家が破綻寸前のベネズエラでは、現地の犯罪発生率などはもはや当てになりません。

参考・出典:外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/riskmap/

世界の犯罪が少ない都市ランキングTOP30

それでは、次に都市別のランキングです。

こちらは安全な都市のランキングになっています。

都市  国と地域 犯罪指数
1 アブダビ UAE 11.8
2 アジュマーン UAE 15.8
3 ドーハ カタール 16.1
4 台北 台湾 16.3
5 ドバイ UAE 16.3
6 ラアス・アルハイマ UAE 17.7
7 マスカット オマーン 19.4
8 テンハーグ オランダ 20.2
9 ミュンヘン ドイツ 20.3
10 トロンハイム ノルウェー 20.6
11 リュブリャナ スロベニア 21.1
12 ベルン スイス 21.1
13 フローニンヘン オランダ 21.2
14 ザグレブ  クロアチア 21.3
15 香港 香港 21.6
16 アイントホーフェン オランダ 21.9
17 チェンマイ タイ 22.0
18 ケベック カナダ 22.2
19 クルジュ・ナポカ ルーマニア 22.2
20  タリン エストニア 22.3
21  エレバン アルメニア 22.3
22  チューリッヒ スイス 22.8
23  シンガポール シンガポール 23.0
24  東京 日本 24.0
25  ソウル 韓国 24.2
26  レイキャビク アイスランド 24.2
27  プラハ チェコ 24.5
28  ヘルシンキ フィンランド 24.5
29  ベルゲン ノルウェー 25.0
30  メリダ メキシコ 25.1

 

世界の危険な都市ランキングTOP30

最後に、危険な都市のランキングです。

都市 犯罪指数
1 ピーターマリッツバーグ 南アフリカ 82.5
2 プレトリア 南アフリカ 81.9
3 カラカス ベネズエラ 81.7
4 ポートモレスビー パプアニューギニア 80.9
5 ヨハネスブルグ 南アフリカ 80.8
6 ダーバン 南アフリカ 80.6
7 ポートエリザベス 南アフリカ 77.7
8 リオデジャネイロ ブラジル 77.5
9 メンフィス アメリカ 76.6
10 サルヴァドール ブラジル 76.5
11 レシフェ ブラジル 75.9
12  ロサリオ アルゼンチン 75.6
13 フォルタレザ ブラジル 74.7
14 バルチモア アメリカ 74.7
15 グアヤキル エクアドル 74.4
16 デトロイト アメリカ 74.3
17 ケープタウン 南アフリカ 73.8
18 アリススプリングス オーストラリア 72.1
19 ティフアナ メキシコ 72.1
20 アルバカーキ アメリカ 71.7
21 カリ コロンビア 71.5
22 リマ ペルー 70.9
23 ポートアレグレ ブラジル 70.7
24 サンパウロ ブラジル 70.3
25 セントルイス アメリカ 70.0
26  ダマスカス シリア 69.4
27 オークランド アメリカ 69.0
28 ラゴス ナイジェリア 68.4
29 サントドミンゴ ドミニカ共和国 68.3
30 ブラッドフォード アメリカ 68.1

 

海外で自分の身を守るためには?

2022年2月24日には、ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部ドンバス地方への特別軍事作戦の実行を宣言し、事実上のウクライナ侵攻が始まりました。周辺地域に渡航予定ではない人も、「いつどこで何が起こるか分からない」という不安があると思います。

では、留学やワーホリ、駐在などで海外に渡航する場合に、どのように自分の身を守っていけばよいのでしょうか?

使えるツールを駆使し、正確な情報をしっかり集める

まず言えるのは、正確な情報を集める必要性です。ソースが確かでない情報に踊らされると、知らぬ間に危険なこと、場所に足を踏み入れてしまうこともあります。

海外に長めに渡航する予定がある方は、外務省が運営している「たびレジ」の登録を忘れずにしておきましょう。自分が滞在している国について保安情報の更新があった際に連絡がもらえます。情報の出どころも確かなので、自分が今どのくらい危険なのか?帰国すべきなのか?といった判断の助けになるでしょう。

SNSなどで情報を集める人も多いようですが、あくまで「クチコミ」に過ぎないことを肝に銘じておきましょう。

まとめ

治安のいい国、悪い国といい都市、悪い都市についてランキングを紹介しました。

このランキングは、犯罪指数という数値を採用しているNumbeoのデータを基にしており、街中で犯罪に会う可能性がどれだけあるのか?を数値化したものです。
よくご注意いただきたいのが、戦争やテロリズムなどの指数に大きく影響されていないため、個人として渡航した際に犯罪に巻き込まれやすい場所、そうでない場所を反映したランキングになっている、ということです。

東京が治安のいい都市にランクインしなかったのも、軽犯罪の発生率が影響しています。ただし、日本全体としては高い位置につけているのもそのためです。

ランキングがそのまま生存率や安全の可能性を反映しているものではない、ということだけはご留意ください。

とはいえ他のランキングと異なり、一般人がリアルに遭遇する犯罪を指数化したランキングは大変貴重です。自分の身を守るためにも、このような情報を事前にきちんと調べ、「テロや戦争がないから安全!」とは思わないようにしましょう。

近年、日本人の留学生が非常に増えているフィリピン・セブ島の治安についても、以下の記事で取り上げています。

留学予定の方やフィリピンに興味のある方はぜひみてみてくださいね。

【注意】セブ島の治安と気をつけたい場所や行動!犯罪事例と一緒に徹底解説