当サイトへのご訪問ありがとうございます。
いざ、デンマーク留学を検討してみようと思っても情報量の少なさになかなか捗らないという方も多いかと思います。
こちらの記事では、私自身のデンマーク生活体験や留学する際に収集した情報をもとに、デンマーク留学の種類をご紹介していますので、是非参考にしてみてください。
この記事に目を通せば、皆さんの今お持ちの知識がアップデートされること間違いなし!(アップデートされることを切に願っています。)
それでは早速見ていきましょう!
もくじ
デンマーク留学の種類
語学学校
まだまだ情報が少なく、日本人にはあまり馴染みのない語学学校ですが、デンマークには魅力的な語学学校がたくさんあります。
「大学や大学院の出願に必要になる、デンマーク語力証明テストを対策するコースに力を入れている学校」や、「日常のコミュニケーションやマンツーマンレッスンに力を入れている学校」、「英語を使って大学や大学院に通っている外国人のデンマーク語学習ニーズに答え続けている学校」等々…実に多彩な語学学校があることをご存じでしたか?
フォルケホイスコーレ
フォルケホイスコーレとはデンマーク発祥の成人教育機関です。
デンマーク各地に散在するフォルケホイスコーレの数は約70校とかなりたくさんあります。
●フォルケホイスコーレって何?
ホイスコーレ開校のもとを辿ると、19世紀にグルントヴィという学者の思想に基づき、当時教育を受ける機会が乏しかった農民に学びの機会を与えるための市民学校として開校されました。
~ちょっと詳しく♪~
グルントヴィの思想というのは「真のデモクラシーの実現」です。
当時は学者や聖職者といった知識人層と、教育を満足に受けていない農民との間に埋まることのない溝がありました。つまり、あまりにも知識のギャップが大きいため、デモクラシーが機能していないとグルントヴィは考えていたわけです。
そこで、国民の大多数を占める学の無い農民に学びの機会を与え、知識人層とのギャップを埋ることにより、「農民層と知識人層が対等に向き合えるようしよう」=「真にデモクラシーを機能させよう」というコンセプトでフォルケホイスコーレ=市民学校を開校しました。
現在では、約70校のフォルケホイスコーレが様々な理念で学校を運営していますが、理念の根底にはグルントヴィの思想があるそうです。
●フォルケホイスコーレの魅力とは?
しかし、今はすべての国民が無料で高等教育まで受けられる時代。
加えて、フォルケホイスコーレに通うにはデンマーク人であってもお金がかかります。
なぜデンマーク人はお金を払ってまでフォルケホイスコーレでの学びを求めるのでしょうか?
フォルケホイスコーレのどんなところが魅力的なのでしょうか?
実際にフォルケホイスコーレに通っていた何人かのデンマーク人に聞いてみました。
大きく分けて3つのポイントがデンマーク人を惹きつけているようです。
一友人の意見と私の解釈によるポイントなので、参考までにご覧ください。
1.新しい仲間との対話を通して自己を見つめなおせる。
→一般的にデンマークの友人コミュニティは、小さいころから一緒にいる友達や、学校が一緒だった古くからの友人との繋がりが強いため、全く知らない人とのコミュニティに飛び込む機会があまり無いようです。日本も少し似ていますね。
フォルケホイスコーレには年齢も性別も国籍も違う、様々なバックグラウンドを持つ人々が集まり、共同生活をしながら学びを進めます。そこで出会った新しい仲間と対話し、意見を交換することで、今までとは違った角度から自分を見つめなおすことができるのでしょう。
2.好きな分野、学びたい分野を自分で選択できる。テストや成績が無いので自分のペースで学びを進められる。
→上述した通り、デンマーク国内には約70校ものフォルケホイスコーレが点在しています。学校によって学べる分野も授業スタイルも変わってくるので、自分が学びたい、チャレンジしてみたい分野に合った学校が見つかりやすいです。中にはフォルケホイスコーレを何校かはしごする人もいます。
3.自分の進みたい道が自分に合っているか試すことができる。
→自分の学びたい分野を実際に学んでみて自分に適性があるか、本当に好きか試すことができます。テストや成績が無い分自分のペースで学習を進められるため、その分野と面と向かってぶつかることができるということではないでしょうか?
私たち留学生は家を失うことになるので簡単に学校をやめることはできませんが、国内に帰る場所があるデンマーク人は、選んだ分野や学校が自分に合わなければすぐに辞められるのでお試しするには便利なのかもしれませんね。
ここまではフォルケホイスコーレの成り立ちや魅力を少しご紹介しましたが、
「結局どんな学校なの?」
「フォルケホイスコーレの特徴はどんなところ?」
こんな疑問をお持ちの方には少し伝わりにくかったかもしれませんので、
フォルケホイスコーレの特徴を簡単にまとめました。
・約70校のフォルケホイスコーレが点在している。
・17歳以上なら誰でも入学できる。(国籍、性別、年齢を問わない)
・デザイン、アート、ジャーナリズム、エコロジー、哲学、メディテーション、料理、アウトドア、スポーツ、音楽、映画等々、学べる分野は様々。
・基本全寮制
・テストや成績が存在しない。
・運営費用の約3分の2(学校による)が国からの補助金のなので、費用が安い。
・1セメスター約4か月~6ヶ月
大学・大学院
デンマークの大学・大学院には英語で修了できるコースが複数あるので、デンマーク語習得のハードルを越えなくても留学することができます。
ざっくりとではありますが、大学の種類や出願条件等をご覧ください。
●大学・大学院に留学する方法
1.高校卒業後大学に直接出願する。
2.学位取得後に大学院に直接出願する。
3.デンマークの大学と協定を結んでいる日本の大学に入学し、大学の留学制度(交換留学・協定留学等)を利用して留学する。
●大学の種類
デンマークには37校の大学・カレッジがあります。
37校の内訳は
大学:8校
芸術・デザイン系の高等教育機関:11校
専門カレッジ:7校
ビジネスアカデミー:7校
海事教育・訓練校:4校
※2020年3月21日時点
●出願条件
出願条件は大学や専攻によって異なりますので、詳しくは各大学のウェブサイトを確認し、不明点があれば各大学に直接お問い合わせいただく必要があります。ここではおおまかに何が必要になってくるか見ていきましょう。
ほぼ全ての大学において当てはまる出願要項は学歴(成績)、語学力です。
学歴:
大学に出願する場合、日本の高校を卒業していること。
大学院に出願する場合、学士課程を修了していること。
大学院への出願に関しては、出願する専攻に関連した学士課程を修了していること、もしくは関連分野での実務経験が求められることもあるので、「日本の大学で専攻していた分野と違う分野の学部に出願したい」という場合は注意が必要です。
語学力:
デンマーク語で開講されているコースに出願する場合にはデンマーク語力、英語で開講されているコースに出願する場合には英語力を証明する必要があります。
・デンマーク語力の証明
Prøve i Danskというデンマーク語力を証明する外国人向けのテストを受験し取得します。
テストには1~3というグレードがあり、デンマークではそれぞれPD1、PD2、PD3と略されて呼ばれています。
・英語力の証明
TOEFL iBT、IELTを受験し、申請に必要な最低スコア以上のスコアを取得します。
求められるスコアは大学や学部によって異なります。かなり幅があるのですが、TOEFL iBTは83~101、IELTは6.5・7.0以上といったところです。
なお、出願には100ユーロほど費用が掛かります。
●学費
デンマーク人やEU圏内の学生等は学費が免除されますが、私たち日本人は授業料を支払う必要があります。こちらも大学・専攻によってかなり前後しますが、大体8,000ユーロ~14,500ユーロ程です。
大学をお探しの方は、STUDY IN DENMARKというサイトに学校の一覧が載っておりますので、こちらからご覧ください。各大学の概要から、提供しているコースまで調べることができるのでとても便利です。
ビジネススクール
世界中から起業家や優秀な学生が学びに来ており、多くの起業家を輩出している学校として数年前に話題になった「The Kaospilot」や、北欧諸国ではかなり認知度が高い「Copenhagen Business School」をはじめ、デンマークには英語で修了できるビジネススクールが複数あるようです。
今後調査を進める機会があれば、改めて詳しくご紹介していこうと思います。
ワーキングホリデー
現在日本との間でワーキングホリデー制度を実施している25か国のうちの1つにデンマークも入っています。(2007年10月1日より実施)
こちらではワーキングホリデービザの基本情報、発給条件、必要書類、ワーキングホリデー制度利用者がデンマークで出来ることについてご紹介していきます。
※下記情報は2020年3月22日時点で収集したものになります。変更がある可能性がありますので、申請の際はご自身でデンマーク入国管理局、デンマーク大使館のHPから必要情報を改めてご確認ください。
●基本情報
デンマークのワーキングホリデービザの年間発給枠には上限が定められていないので、発給条件を満たしており、必要書類を揃えられさえすれば基本的にビザは発行されます。
滞在可能期間 | 1年間 |
就労可能期間 | 6ヵ月 |
就学可能期間 | 制限なし |
年齢 | 18歳以上30歳以下 |
受付開始 | 入国日の2~3か月前 |
申請費 | 無料 |
●発給条件
・日本国籍で18歳以上30歳以下(申請時)であること
・日本国籍のパスポートを有すること
・申請時、日本に住んでいること
・滞在中の生活費や渡航費を捻出できる十分な資金を有すること
・ワーキングホリデーの目的は1年以内の休暇であること
・以前にワーキング・ホリデー査証の発給を受けていないこと
・健康かつ健全な経歴を有すること
●必要書類
・パスポート
・パスポートのコピー(表紙、白紙のページを含む全ページ)
・パスポートサイズの写真 3枚
・自分名義の銀行残高証明書(英文もしくはデンマーク語で原本1部)
(少なくとも 15,000DKK(約25万円)相当以上の資金証明)
・往復航空券予約証明
(未購入の場合は航空券購入にかかる資金を上記15,000DKKに上乗せした金額の残高が必要)
●ワーキングホリデービザで何ができるの?
・1年間デンマークでホリデー
・6ヵ月間デンマークで仕事ができる
・1年間学校(語学学校・フォルケホイスコーレ)に通える
→言葉(デンマーク語&英語)が学べるだけでなく、様々な分野の学習が可能
デンマークへのワーキングホリデービザを利用して渡航する上で注意するべきは、就労期間に制限があるということです。資金証明ぎりぎりのお金しか用意せずに渡航して、現地で稼いだお金を頼りにするというスタイルではなかなか生活が難しいと思いますので、資金に余裕をもって申請・渡航することをおすすめします。
最後に
最後までご覧いただきありがとうございました。
今後も語学学校やフォルケホイスコーレについての情報や、私自身のデンマーク留学体験談等、デンマークについての記事をどんどんアップしていきます!
デンマーク留学についての質問、ご意見、お問い合わせは随時受け付けております。お気軽に会問い合わせください。